1年で登録者数9,000人超え。
大人気ゲームタイトルのコミュニティ運用を一気通貫で支援

株式会社セガ
https://www.sega.co.jp/

「ソニック」や「龍が如く」などのセガブランドを武器に、国内外でゲームの企画・開発・販売・運営を展開する株式会社セガ。SHINSEKAI Technologiesでは、世界的な人気を誇るオンラインRPG『PSO2 ニュージェネシス ver.2』(以下『NGS ver.2』)の公式Discordコミュニティ運営を支援しています。

2023年10月からβ版がスタートし、1年で登録者が9,000人超えとなった『NGS ver.2』公式Discordコミュニティ。初動から現在まで、ユーザーがアクティブな状態を維持できている背景には「ロジカルなコミュニティ設計」がありました。

今回は同コミュニティの運用を担う、コミュニティマネジメント部 杉本様に、コミュニティの役割や具体的な運営方法、得られた効果などを伺いました。

目的

新コンテンツ「クリエイティブスペース」を楽しめる場づくり
ユーザー同士の交流を促すことで、コミュニティを活性化
UGCを高め、ゲーム運営や開発に役立てる

課題

体系的なコミュニティの設計・運用ノウハウがない
社内にDiscordコミュニティの運営経験がない
コミュニティづくりに必要な人材の選定方法が分からない

効果

初動で1000人/日以上のコミュニティ登録者数を達成
ユーザーに特別な体験価値を提供することで、ファン化を促進
コミュニティ運用の知見が社内に蓄積される

お話を伺った方

・株式会社セガ コミュニティマネジメント部 杉本様
・『NGS ver.2』公式Discordコミュニティマネージャー レモーネ
・株式会社SHINSEKAI Technologies CSO 岡崎


コミュニティはあったものの、事業目的に即した運用ノウハウがなかった

──『PSO2ニュージェネシス ver.2(以下、NGS ver.2)』の公式Discordコミュニティを立ち上げた経緯を教えてください。


杉本様:大規模なアップデートのもと2023年6月にリリースした『NGS ver.2』では、進化したハウジング的要素として、ユーザー自身がコミュニケーションスペースとなる島を編集できる「クリエイティブスペース」を新たなコンテンツとして加えました。

新機能により今まで以上に創造体験を味わっていただけるようになったものの、創作にはテクニックも求められます。最大限ゲームを楽しんでいただくために、ユーザー同士で交流や情報交換ができる「場所」が必要だと考えました。
 


同時に、私自身も数年前から全社の企画戦略に携わっており、コミュニティの重要性には着目していました。当社では「ソニック」や「龍が如く」などの自社IPを保有していますが、IPの成長にはゲームそのものの面白さだけでなくメディアとのコラボやグッズの購入、ユーザー同士の交流といったユーザー体験の盛り上がりが欠かせません。

コミュニティはそういった体験をユーザーに味わっていただく大切な場所です。関係性を深め、ファン化につなげるためにも、コミュニティの運用は必須でした。

──『NGS ver.2』のコミュニティ自体はもともとあったそうですね。

杉本様:はい。公式でX(旧Twitter)や公式放送、公認クリエイターなどを運用しています。しかし、SNSや情報発信だけではユーザー同士の交流は生まれにくい。そこで相互コミュニケーションを活性化するための、よりよいプラットフォームを模索していました。

そんな時、「ゲームのコミュニティにはDiscordが適している」という意見が社内で上がり、運用実績のあるシンセカイテクノロジーズさんにご相談をしたのです。

──SHINSEKAI Technologiesに初めてご依頼いただいた際の印象はいかがでしたか?

杉本様:特に印象に残っているのは、「ロジカルな視点」でコミュニティをとらえられていた点です。

コミュニティ運営は「バズらせる」や「ユーザーに喜んでもらう」など感情的な部分だけを追ってしまい、本来の目的から逸れてしまうことがよくあります。しかし、コミュニティ運営のプロである岡崎さんは、コミュニティを体系的に整理し、定性・定量の両面から運営方法を提案してくれました。

我々には無かった視点や知見を持っていることから、成果に結びつくコミュニティ運用支援をしていただけると感じました。


ファンが主体的に交流できる場づくりを目指して

──コミュニティ設計・運営において、重視したポイントはありますか?

 
杉本様:冒頭で述べたように、コミュニティ運営の一番の目的は「クリエイティブスペース」を活用してユーザーに楽しんでいただくことです。まずはファンの方達に集まっていただき、自分たちの「やりたいこと」をコミュニティ内で自由に語っていただく姿をイメージしていました。

 

岡崎:私たちも、まずはユーザー同士で交流するワクワク感や楽しさを味わっていただいた後、コミュニティ特有の体験ができる“深層部分”にたどり着いてほしいという想いがありました。

 


最終的には、運営の手助けがなくともユーザーが主体的に創造し合いながら楽しめる場にできるよう、ストーリーを立てながら施策を展開していきましたね。

 


──コミュニティの活性化にはコミュニティマネージャーの選定も重要な要素となります。今回はどのような意図で人選をしましたか?


岡崎:ファンタシースターは歴史あるゲームです。熱狂的なファンが多いため、議論が加熱し万が一ユーザー同士が対立すれば、コミュニティとしてまとまらなくなる可能性もありました。そこで「『PSO2』シリーズに精通した人」よりも、初心者視点を大切にしながら一緒にゲームを楽しめる人材の方が適任だと考えました。

 
最終的には、オンラインRPGを7,000時間もプレイした経験がある生粋のゲーマー・レモーネさんをコミュニティマネージャーとして採用しました。


──コミュニティマネージャーとして、心がけていることはありますか?

レモーネ:セガ様とも連携しながら、コミュニティでしかできない「特別な価値体験」をユーザー同士で共有できるよう心がけています。

例えば、ユーザー自身が作成したクリエイティブスペースの写真をもとに、コミュニティのバナーを作成する「Discrodバナー作成会」の開催もその一例です。
参加者の方からは「自分の作品が公式のバナーになって嬉しい」という声を数多くいただいています。
 


初日から4,000人以上が参加。
現在は9,600人超の大規模コミュニティに

──公式Discordコミュニティがオープンしてからの成果を教えてください。

杉本様:まず、オープンしてから間もなく1日で4,000人を超える方に参加していただき、その反響の大きさに驚きました。その後もコミュニティメンバーは順調に伸びており、現在では9,600人を超えています(2024年10月現在)。


初動の反響もさることながら、立ち上げから半年以上が経過しても、非常に安定した状態でコミュニティ運営をできていることに感動しています。
岡崎:私もコミュニティ内の音声配信を聞きましたが、ゲームの派閥やカルチャーについて皆さんが和やかに議論されている様子が印象的でした。ユーザーの方々も、まさに「語り場」を求めていたように感じます。

──コミュニティマネージャーとして感じる成果はありますか?


レモーネ:コミュニティ内の有志で設立する「クラブ」数が増えている点をみると、ユーザー同士の交流が活発化している証と言えるでしょう。
『NGS ver.2』には公式以外にも複数のコミュニティが存在しますが「ここはユーザー同士の仲が良く、居心地が良い」と移ってこられる方もいらっしゃいます。心理的安全性の高いコミュニティを長期間維持できている点も、成果の1つかもしれません。
 


SHINSEKAI独自の「人材選出」がコミュニティ運営成功のポイント

──当社の支援に対する、率直なご感想を教えてください。

 

杉本様:コミュニティを体系的にとらえながら、初期設計から運用まで一貫してサポートしていただいた点はとても心強かったです。中でも、コミュニティづくりに必要な人材の選定とスカウティング力は素晴らしいと感じました。

 

Discordの運用実績がある当社のアメリカ支社から「モデレーターやコミュニティマネージャーがコミュニティ運営の成功の鍵を握る」とアドバイスを受け、私たちも人材選定には頭を悩ませていました。そんな中、シンセカイテクノロジーズさんは過去の知見からコンテンツに合う人材を導き出し、求められる条件をクリアした方を推薦してくれました。

 

緻密な計画と適材適所の人選があったからこそ、私たちが望んでいた「ユーザー同士が交流を楽しめる温かいコミュニティ」ができ上がったと感じています。

──今後の展望についてお聞かせください。

杉本様:まず、『NGS ver.2』のコミュニティ運営においては、より活発にユーザー同士のコミュケーションを促すべく、参加型のイベントや施策を増やしていきたいです。

同時に、今後はコミュニティとゲームの動きをさらに連動させていく必要があります。コミュニティでの体験談やユーザーの声を、ゲームの運営や開発に昇華させていくことで双方の活性化を目指したいです。

 

岡崎:杉本さんの仰るように、コミュニティの基礎は築けたので、今後はゲームの売上拡大に直結するようなコミュニティ施策にも力を入れていきたいですね。

 

──最後に、コミュニティ運用に興味を持たれている企業様に向けて一言お願いします。

 

杉本様:ゲーム業界にかかわらず、コミュニティを活用してUGCを増やし、マーケティングに活かしたい企業は多いと思います。しかし、ゴールから体系立てて目標を設定し、コミュニティ運営をできている企業は少ないのではないでしょうか。

シンセカイテクノロジーズさんは、さまざまな業界でのコミュニティ運営で培った独自のコミュニティ理論を持っています。そのため、ビジネスの目的に沿ったコミュニティの設計・運営をしたいと考える企業のよいパートナーになってくれると思います。

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