1万人のコミュニティメンバーとの共創を実現。
「ゲーム×NFT」の可能性を広げるKONAMIのWeb3プロジェクトを支援
株式会社コナミデジタルエンタテインメント
https://www.konami.com/games/corporate/ja/
株式会社コナミデジタルエンタテインメント
https://www.konami.com/games/corporate/ja/
目的
コミュニティメンバーとの共創プロジェクトの推進
コミュニティ活性化によるゲームの世界観の創造
NFTをはじめとするIPビジネスの実現
課題
コミュニティ運営の経験やノウハウが無かった
プロジェクトのフェーズによって異なる施策が求められる
効果
コミュニティメンバーと共創したゲームの世界観・シナリオづくりに成功
NFTの売上が順調に推移
登録者数約1万人を達成し、ゲーム化に向けて盛り上がりも加速
・株式会社コナミデジタルエンタテインメント 「PROJECT ZIRCON」ファウンダー/プロデューサー Shiro様
・「PROJECT ZIRCON」コミュニティマネージャー banzai
・株式会社SHINSEKAI Technologies MURAパートナーズ事業部 鈴木
──Web3プロジェクト「PROJECT ZIRCON」の概要について教えてください。
Shiro様:PROJECT ZIRCONは「Community is game.」というビジョンのもと、惑星を舞台としたファンタジー世界をユーザーと共創するWeb3プロジェクトです。同プロジェクトでは、コミュニティメンバーがつくり上げたストーリーをアニメや小説などさまざまなメディアで展開していき、将来的にはゲーム化を目指しています。プロジェクト内のキャラクターはすべてNFTとして扱われ、NFT所有者はキャラ設定や売買なども楽しんでいただけます。
Shiro様:弊社には先端テクノロジーや新規事業の開発を行う「Labo(ラボ)」という部署があります。新しい事業のアイデアを考案する中で、以前から関心のあったNFTを活用して“これまでにない”ゲームをつくりたいと考えていました。その点、コミュニティメンバーとの共創型プロジェクトは業界でも珍しく、従来のユーザー交流型のゲームとは異なる体験が生まれると感じていました。
私たち制作側が用意するのは、「ユーザーが4つの国のどこかの国民となり、国を動かすことで共通の敵・竜を倒す」という設定だけ。ゲームの世界観やシナリオはコミュニティメンバーがつくります。とはいえ、ゼロからシナリオを作成することは難しいため、メンバーの活動を促し、ストーリー展開を促すような企画の策定とコミュニティ運営が求められていました。
──コミュニティを立ち上げる際に、懸念していたことはありましたか?
Shiro様:Discordを使用したコミュニティ運営は初めてだったので、正直何から進めたらよいかも分かりませんでした。加えて、もし初動からコミュニティの盛り上がりに欠け、シナリオが完成しなかったら……という不安もありました。そこで、コミュニティ運営のプロであるシンセカイテクノロジーズさんに依頼しようと考えたのです。
──他にもコミュニティ支援サービスがある中で、なぜ当社にご依頼いただいたのでしょうか?
Shiro様:数々のコミュニティ運用実績から、ユーザーとの関係構築に長けていると感じたためです。プロジェクトを進める上でのファウンダーの重要性やKGI・KPIの考え方など、早い段階から真摯に相談に乗っていただいたことも安心材料となりました。NFTプロジェクトに関連するコミュニティ運営の実績が多数あると同時に、担当者の方への信頼が決め手となりましたね。
──コミュニティ運営において、どのようなKGI、KPIを設定されましたか?
Shiro様:ゲームの進行フェーズによってコミュニティの果たすべき役割も変わるため、各段階で異なる目標を設定しました。フェーズ1はコミュニティメンバーが各自のNFTを作成した上で、所属する国家の行動などを決定しながらゲームの世界観やストーリーをつくり上げるフェーズです。そのため、コミュニティへの流入数やアクティブ率を意識していました。
──コミュニティ設計において、難しかった点はありますか?
鈴木:コミュニティ、特に所属する国への愛着心をいかに持ってもらうかという点は難しかったですね。というのも、NFTプロジェクトでは、自身のNFTに対する愛着からコミュニティが活性化していくのが通例です。しかし、今回は最初からNFTの販売を行いませんでした。NTFなしでもメンバーが所属する国に対して帰属意識を持ち続けられるよう、他国のチャットルームを見えないようにして競争心を煽ったりと、団結を深めるような施策を取り入れました。
──コミュニティ運営において、工夫したポイントを教えてください。
鈴木:プロジェクトのテーマは「共創」なので、メンバーが活発に発言や交流ができる場づくりを意識していました。例えば、メンバー同士でストーリー展開を考察するチャンネル「考察班」をつくったことは、Discord内の発信を盛り上げ、シナリオづくりを推進するきっかけとなりました。
banzai:その他にも、Discord内で新規参加者にルールやストーリーを説明するナビキャラを設定したり、運営側からのお題やイベントを通して発信を促したことも、コミュニティの活発化につながったと思います。
鈴木:ロイヤリティの向上という点では「功労者ロール」の導入も効果的でした。功労者ロール制度とは、コミュニティ内で活躍した人に対してNFTに交換できるポイントを付与する仕組みです。貢献度が高い方へのインセンティブを設けることで、コミュニティがさらに活性化する好循環が生まれました。
──現在、フェーズ2がまさに進行中ですが、プロジェクト全体の構想と手応えを教えてください。
Shiro様:メンバーのおかげで、フェーズ1では非常に内容の濃いストーリーを作成できました。フェーズ2ではメディアミックスをはじめとした「IPコンテンツ」としての発信を強化し、一般の方にむけても間口を広げていくつもりです。とはいえ、本プロジェクトでのコミュニティの重要性は変わりません。共創企画も引き続き展開していきます。
banzai:フェーズ2に移行してから、Discord内の盛り上がりも加速しています。メンバーからは「自分のつくったキャラクターが小説に登場した」「設定通りの話し方をしていて感動した」などの声が上がっています。ストーリー作成の過程に携わっているからこそ、熱狂的なファンとしてプロジェクトを応援してくれていますね。
──コミュニティ運営によって得られた成果があれば教えてください。
Shiro様:キャラクターNFTの売上が目標通り推移したことが挙げられます。鈴木さんが仰ったように、コミュニティ立ち上げからNFT販売までには約半年の期間がありました。それでも一定の成果が出たのは、ユーザーが熱狂し続けられる環境をつくれたからだと感じています。
コミュニティのメンバー数やSNSでの発信数にも手応えを感じています。直近の数字では、Discordの登録者数が約1万人、公式Xも同じくらいの方にフォローしていただいています。コミュニティ内での発信は時期によって変動があるものの、イベント開催時には約3000ものコメントが投稿されたこともありました。特に、国別対抗の「ジルコン採掘イベント」には、普段アクティブでない方も参加してくださり大いに盛り上がりましたね。
──コミュニティ運営をされる中で、良かったと感じることはありますか?
Shiro様:制作側も予測ができない、全く新しいゲームをメンバーと共創している点は、私自身が特におもしろさを感じているところです。コミュニティが無ければ、制作側であるKONAMIがゲームをつくってユーザーが遊ぶという従来の楽しみ方と変わりません。私自身もコミュニティの活動に参加し、メンバーの声を聞くことで多くの発見がありました。まだゲーム化していないにもかかわらず、海外も含めて1万人のファンが応援してくださる状況にも感謝しています。
──当社のコミュニティ支援に対する率直な感想や、今後期待することがあればお聞かせください。
Shiro様:高い熱量を持ってサポートしてくださったと感じています。コミュニティ運営だけでなく、プロジェクト全体についても一緒に考えてくださり、私1人で悩むことはありませんでした。ゲームの特性上、プロジェクトの展開が読めない中、成功の要となる場面を見極めてベストな選択ができたのは、シンセカイテクノロジーズさんの支援があったからです。今後は海外展開が課題になると感じているため、引き続きサポートをお願いしたいです。
──2025年以降にはゲーム化を目指すフェーズ3も控えています。プロジェクト全体を通して、ユーザーにどのような体験価値を届けたいと考えていますか?
Shiro様:私自身がWeb3やNFTに初めて触れたとき、一番衝撃を受けたのは「IPの価値」でした。今までとは異なる発信方法も普及し、クリエイターの可能性はどんどん広がっています。まさに「PROJECT ZIRCON」のフェーズ2では、メディアミックスによってその可能性を拡大していきます。NFTで表現したい、何かを創りたい方はぜひ力を発揮していただきたいです。
一方で、コミュニティ内の活動を楽しみたい、プロジェクトを陰で支えたいという方もいると思います。そういった方とは、コンテンツを共創しながら、さらなるWeb3とゲームの可能性を模索していきたいです。
© SHINSEKAI Technologies 2024.